4つの柱

スピリチュアルおよび社会的なダマヌールの実験は、次の基本的な4つの体で支えられています。

 

「メディテーションの学校」「社会的構造」「ゲーム・オブ・ライフ」「テクナラカラート」です。

 

それらはともにダイナミックで完結した道を形成し、連合体全体の成長と同時に、市民達の個人的な成長に対して、共に貢献しています。

 

その管轄領域は各々に異っています。

ダマヌールの歴史の中で誕生した時間的経緯として、まず最初に「メディテーションの学校」があります。そこにはスピリチュアルな探求の領域が全て含まれています。

 

次に「社会的構造」は、コミュニティー全体の生活を管理しています。

 

次に「ゲーム・オブ・ライフ」が、変化の重要性へと駆り立て、促進します。

 

そして最後に「テクナラカラート」は、各自の内面の変容を奨励するものです。

メディテーションの学校

ダマヌールの基本的な4つの柱、いわゆる“体”の1つである【メディテーションの学校】は、瞑想のテクニックを教える場所ではありません。日々の人生を変容させ得る要素であるポジティブな思考と行動へと向かう、自覚と意識の目覚めを中心におく、人生の哲学を教える場です。

 

この学校では、スピリチュアリティ秘教的な知識につながる価値を発展させます。

 

学校の最終目標はすべての人間の内に含まれている神様の火花”を目覚めさせる事です。

 

ダマヌリアンの観点からすると、スピリチュアリティとは“物事に意味を与える”ことを意味しており、全ての被造物、森羅万象はいかなるものも宇宙の反映であると理解しています。偶然というものはありません。全てのものは、より広い意味でのバランスの一端を担っており、私達の意識を目覚めさせるための貴重な機会を表しているのです。

 

日々の日常生活は、このような深い精神性の探求の意義とその価値を実証する大切な領域なのです。

 

ダマヌールでは“メディテーションは1日24時間”(常にスピリチュアルな体験の中にいる)と言われているのは偶然ではありません。

 

夏至、冬至、その他の儀式を祝う時だけではなく、他の人々の為、私達を取り巻く周囲の環境の為に労働の奉仕をしている時も、メディテーションだと言えるのです。

 

スピリチュアルな道は、芸術や儀式、健康、教育、仕事など幾つかの特徴的な分野を探求するメディテーションのコースです。

 

各々のダマヌリアンは、スピリチュアルな道にとって大切な要素となる、真の可能性が表現されるという理念において、その中から自分の本質により近いと感じる“道”を選択します。

社会的構造

3つめの【社会的構造】の柱は、市民とコミュニティーに携わっています。

 

社会的構造と政治的体制は、最初のコミュニティーが生まれてから現在の連合体になるまで、時代の流れの中で何度も変わってきました。

 

社会的構造と政治的体制の決定のモデルは、すべての市民が参加する選挙によって選ばれた組織が基盤となる体制を創りだしながら、徐々に変化してきまました。現在、効力のある2007年版までにその都度改定され、憲法の協定によって承認されました。

 

ダマヌールでは、各々のさまざまな要求や願望に基づき、異なる市民のレベルを選択することができます。フルタイムでコミュニティーで生きる人もいれば、コミュニティーの外で生活しながら連合体のプロジェクトと関係を持つ人もいます。

 

共同体の中で生活するという形式を選んだ市民は、“ヌークレオ”と呼ばれる大きな家で生活します。ヌークレオでは、約20名のあらゆる年代の人々が共に住んでいます。同じコミュニティーの中に、カップル、子供のいるカップル、単身者、若者、高齢者が同居しています。それぞれが、自分個人のスペースをもっており、キッチンや談話室のような共通の部屋をほかの人たちと共有しています。

 

ダマヌールの人々はめいめい、自分の個人的な好みと要望に応じて、どこに誰と住むか選択します。共同生活は共有と陽気さの多くの瞬間によって特徴づけられます。ユーモアを持ち、人とうまくやる能力、人と深く関わることや行動を共にすることは、コミュニティーの生活の基本的な要素です!

 

子供たちは両親といっしょに生活します。すべての市民は、子供達の幸福に対する責任があると感じており、彼らの世話や生計に関わっています。一緒に生活することを決めた15歳から23歳の間の若者たちが住むコミュニティーも存在しています。この人間形成のための体験は成熟と責任感を必要としますが、とてもよい成果をあげています!

 

コミュニティー家族の中に暮らす高齢者のためのスペースは、さまざまな必要性にに応じています。高齢者のケアは、ダマヌールの社会システムを特徴づける一つののポイントです。すべての人々に対して最高の状態を保証するだけでなく、長く生きてきて伝えるべき多くの事柄を持っている人の体験や知恵を生かしたいと考えています。

ゲーム・オブ・ライフ

【ゲーム・オブ・ライフ】は、ダマヌールにおける個人および集団の生活に伴う、変化や創造性、ユーモアの価値をあらわします。

 

ゲーム・オブ・ライフは1983年、ダマヌール全体の大きな変化の原動力となるために生まれました。1983年は、ダマヌール市民が まず最初に、場所や資源の共同運営に没頭した時期でした。

 

ゲームオブライフを通じて、ダマヌール全体の社会構造が静止状態にならないよう、全体がよく機能するために割り出された、規則に固執しないことに基礎を置きました。

 

ただ、順応性や新しい論理を受け入れる能力だけが、ダマヌールの発展や、新しい市民の参加を保証することができたのです。これらがゲームオブライフによってもたらされた価値でした。

 

生まれた変化は、社会においても、個人間の関係においても、ダマヌールの人々の生活のあらゆる領域に達することができました。すべての市民は、ダマヌール全体の変容、また自分自身の内面の変容に関して抵抗することなく、ユーモアと軽快さをもって変化に取り組むことを決意しました。

 

ヴィアッジョ(旅)は、ゲームオブライフの様相の一つです。体験を相互に発見し、交換する機会として、ある時期、やや長い期間をかけて、旅行者自身が決めたルートを、多数の市民がキャンピングカーで共に旅をします。

 

“旅すること”は、たとえば人類の神殿のすぐ上にある森へ向かって出発し、テントの中で何日間か滞在しながら、あるいは、何年もの間共に行った研究や探究につながったいくつかの重要な場所で、全員いっしょに行動するなど、別のことを意味する場合もあります。

テクナルカラート

ダマヌールでは、全員が団結することと、コミュニティーの生活へ参加することは、理想的にも、現実的的にも重要ですが、そこの参加する各個人は、各グループの中で尊重されるべき基本的な要素でもあります。

 

すべての人は、それぞれが固有の多様性を持ち、他者の生活をより豊かでカラフルにします。一人ひとりは創造者であり、自身の責任者であり、また自身の成長の審判員として、必要に応じて自分自身を修正するため、自分自身に対する戦略を練ることが可能です。

 

【テクナルカラート】は、そのためのテクニックと手段をセットにしたもので、戦略を通して、個人の革新を支援し促進するものです。

 

どの人も、各自の個人の変容を“企て”、3か月ごとにプログラムを作成します。それは、実用的な目標と倫理的価値から構成されます。

 

コミュニティーで生活しているため、当然、他者から助言を受け、観察されるでしょう(人間というものは、知っての通り、いつも助言の天才です)。でも、どの範囲でそれを覚えておくか評価するのは、同じ人でしょう。

 

一人だけですべてをしないように、相互に質問したり答えをもらうために、それぞれ対照し合う人を選びます。一種の“鏡”の反射で、よりよくお互いを見ることができます。その目的は、自分自身を評価するために、自分の可能性と越えるべき限界の自覚を増すために、検証を提示することです。

 

この道における重要な手段は、“個人の法則”です。これは自分自身によって作成された規則で、常に“鏡”の役割をするために選ばれた人からの評価をもとに、自分自身の特性に対して注意を向ける(ことが、自分自身の成長への助けになります)という援助を伴います。それにより、自分自身の特性を発達させることへの妨げにならないどころか、個人のプロジェクトのためのポジティブな刺激になるでしょう。

 

ファルコ・タラッサコは、うわべだけ見ると逆説を含んでいるように見えるダマヌールの定義を考え出しました。“私たちは個人主義者のコミュニティーです”。この場合、テクナルカラートは、コミュニティーと個人を両立させるためのより有効な手段の一つなのです。