ダマヌール市民

ダマヌールには約600人の人々が住んでいます。

 

連合体のコミュニティーの在住市民と、“一時的”な市民と子どもたちです。その他の約400人は周辺に住んでいます。彼らの多くは異なる国々から来て、ダマヌールの近くに住むために家を買い、いわゆる“非在住”市民になっています。

 

文化的、社会的、地理的観点から多種多様な背景をもつ市民たちや、さらには非常に若くしてダマヌールに参加した人々も、高齢になって参加した人々もいます。

 

主に使われる言語はイタリア語で、望む人は誰でも連続して催されるイタリア語のコースに参加することができます。人々が集まる時は常に、多くの市民や海外からの訪問客の便宜をはかるために、とにかくいくつかの言語の通訳者が用意されます。

 

ダマヌールに至るまでの道のりもかなり異なっています。多くの人々はスピリチュアルなテーマのために、他の人々は環境のテーマや、研究などのためにコミュニティーに近づいてきました。そしてやがて私たちの人生の体験を構成するすべての側面を発見していきます。

多様性

 異なる文化や様々な違った経験を持つ人々と共にコミュニティーで生きるということは、豊かになるための大いなる機会です。

 

神秘的なアイデアに心奪われて、社会的な面に魅了されて、自然を守りたいと思って、またはそのほかの様々な理由で人々はダマヌールにやって来るのかもしれません。

 

そして、いったんダマヌールに来たら、そういった理由は、他の人がダマヌールにやってきた理由と調和されていくでしょう。人生の選択をしようと考えてやって来る人や、ニューライフ・プロジェクトを通して、3カ月限定での強烈な体験をしたいと望む人もいます。

 

たくさんの文化の異なる人々との調和的に共同生活を送るという挑戦はとてもエキサイティングであり、一人ひとりに、あくなき適応能力と多大なるユーモアを要求します。

 

土台のしっかりした、常に発展し続け、自らを刷新する能力があり、人々の強い結束を生み出すことができるコミュニティーを創るのに必要な要素というのはたくさんあり、すべて重要ですが、基本は、愛と敬意、相互の団結です。

 

誰もが、他者にとってユニークで貴重な何かを提供することができ、わたしたちは唯一のエッセンス、人類という名の唯一の家族でありその一部であるという自覚は、すべてのダマヌール市民の心を温め、結ぶ炎です。

 

この理由により、ダマヌールの4つの構造はすべて、自分自身と他者を知るために有用なツールを提供し、個々の特性や才能を表すためのスペースを与えるという目的をもっています。

在住市民

コミュニティーの原則を選択した市民は“A市民”とも呼ばれ、大きな家に在住し、そこで15人から25人が住むヌークレオ・ファミリー(家族)を形成します。

 

さまざまな年齢の間で体験を交換できるように、同じ住居で、カップル、子どものいるカップル、単身者、若者や高齢者が生活します。一人ひとりは自分の個人的な部屋をもち、キッチンや集会用に割り当てられた部屋のような共通の場所を、他の人々と共有します。

 

すべてのダマヌール市民は、個人的な傾向や自分の目的に従って、どこで誰と一緒に生活するのかを選択します。子供たちは両親と一緒に生活し、どの市民も子供たちの幸せに責任を感じ、子供たちの世話と扶養に関与しています。ファミリーの中で生活する高齢者には、他の人々と一緒にいられるように、それぞれの求めに応じたスペースがあらかじめ用意されます。

 

生活のさらに多くの場面、様々な機会で、他の人々との共有がなされます。例えば、毎週のミーティングで、個人的なサポートや互いにフィードバックをし合ったり、プロジェクト発展させるための意思決定の際に。食費や家賃、住居や土地の保守管理費など、コミュニティーを運営するのに必要な日常の経費や家計の管理をする際に。質の高い生活を維持するため、各自の役割や機能を分担する際に。

 

A市民は、さまざまな権限を管理する組織の中で、代表者を選出します。それは一年の任期の“カポヌークレオ(ヌークレオ・リーダー)”、または“レジェンテと呼ばれる、ファミリーの長の役割を含みます。A市民権にともなって、人々はコミュニティーの生活の多くの側面を運営するさまざまな団体活動に参加します。

 

このような大きなファミリーの中で生活する人々の中に確立される感情的なつながりといのは、深く意味のあるものです。互助・信頼・相互の受容は、どのような形の共同生活においても、一般に起こりうる衝突を越えることを可能にする要素です。ユーモアとおいしい料理とともに!

その他の市民権

1975年にダマヌールが創立された時、当時のコミュニティーへの参加方法は、唯一“A市民”とも言われる在住市民になるということのみでした。

 

何年か経って、コミュニティーを強固にする最初の段階の後、多くの人々が、ダマヌールの生活や哲学のさまざまな側面に魅せられて近づいてくるようになりました。しかし、20人もしくはそれ以上の人数に拡大したファミリーの共同生活という点については、当初のままでした。

 

そこで、ダマヌールの原理や体験に共感を覚える人であればどんな人であっても、それぞれの異なる期待や望みを尊重した居場所を社会構造の中に見つけられるようにするため、B、C、Dという異なるレベルの市民権が生まれたのです。

 

非在住市民は在住市民と同様に、あらゆる精神的な芸術的活動や研究活動に参加しています。

 

大部分の非在住市民は、カナヴェーゼ地域のいくつかのコミュニティーに接した区域に住んでいます。たくさんのB市民、C市民、D市民のプライベートハウスや村のアパート、農家があり、非在住市民はひとりで、または家族で、時にはダマヌールのコミュニティーと比較すると小さな共同生活のグループを創り、暮らしています。

 

彼らの多くは、コミュニティーのさまざまなプロジェクトに日常的に参加していますが、できる範囲で別の時に参加する?人々もいます。いずれにしても、みながコミュニティーと、そしてより強い親和性を確立した精神的な探究の道とつながっています。

 

さらに、イタリア国内の別の地域や、遠く離れた世界の他の都市に住んでいる非在住市民もいます。

 

彼らは、距離に応じて、あるいは各自の専心の度合いに応じて、年に何度かダマヌールに来て参加しています。その多くの人たちは、ダマヌールのインストラクターが来訪してコースやカンファレンス、セミナーを提供するにあたって、ダマヌールのセンターの設立と運営に全面的に関わっています。

一時的な市民権

ダマヌールは好奇心をそそるけれど、でもあなたの将来の人生を担保に入れるつもりはないですか?

 

あなたは3か月間ダマヌール市民の体験をしたいですか?

 

そのために、私たちは一時的な市民権を作りました。いわゆる“ニューライフ・”プロジェクトです。ひとつのコミュニティーの一員になって、市民の日常生活に参加し、同時にイタリア語や、ダマヌールの哲学や歴史、精神性、そしてファルコ・タラッサコが私たちに残した知識についてのレッスンに通います。

 

ダマヌールでゲストとして過ごし、そのための施設に宿泊して、ダマヌールの公開大学もしくはウエルカムオフィスが主催するプログラムを受ける人々と違って、ニューライフ市民には内側から眺めることでダマヌールの現実を知る機会があります。

 

彼らはダマヌールで日々起こることの活動的な一部分であり、他の市民たちと並んでミーティングに参加したり、さまざまな選択や共有のすべての瞬間に参加します。

 

3か月の間に、それぞれの人は少なくとも2つの異なるコミュニティーの生活を経験し、人々とつながりをもち、異なるやり方で一緒にいます。

 

一時的な市民を受け入れることは、何年もコミュニティーで生きているダマヌール市民にとっても素晴らしい体験です。さまざまな言語に出会うこと、異なる文化の体験、料理のような最も普通の側面や、子供の教育や環境への敬意やスピリチュアルなヴィジョンといったより深い側面について比較し合うことは、すべての人々がさらに豊かになる源泉です。

 

3か月を終えると、一時的な市民は自分の出身地に戻るか、または、もし望むのであれば、ダマヌールの在住市民になるための試験期間に入ります。